2025年6月1日(日)中池見湿地

中池見湿地(敦賀市)で希少な植物や昆虫を観察し生物多様性について考えよう

 今回の観察会は、伊吹山を離れて、福井県敦賀市の中池見湿地で観察会を行います。中池見湿地は敦賀市街地東部にある広さ25haほどの小さな湿地ですが貴重な動植物の生育が記録されています。2012年この湿地は、敦賀市の大切な宝としてラムサール条約の登録湿地となりました。

生態系の多様性 湧水の量や微標高などにより水田、休耕田、ヨシ原、スゲ群落、ため池などの要素があり、稲作と強く結びついた生物(デンジソウ・ミズアオイ・シマゲンゴロウなど)と安定した湿地を好む生物(ミズトラノオ・ヤナギヌカボ・アオヤンマなど)が隣り合った環境が見られます。また石灰岩を好む生物(ゴマオカタニシ)や酸性の水域を好む生物(フトヒルムシロなど)海と湿地を行き来して暮らしている生物(モクズガニ・ミサゴ)も観察できます。

種の多様性 この湿地には4000種以上の生物が生育しており、国や県のレッドデータリストに掲載されている種も少なくありません。この中にはナカイケミヒメテントウ、タケダウスガムシ、キタノメダカなど中池見湿地を摸式産地として記載された生物も複数います。またこの湿地がある福井県は本州日本海側のちょうど中央付近に位置しており、特に敦賀市はヒガシニホントカゲとニシニホントカゲ、オオシマドジョウとニシシマドジョウなど本州の東西の生息分布の境界にあたるなど生物地理上の重要な地域となっています。

遺伝的多様性 トキワイカリソウは、福井県北部では花色は白色ばかりですが中池見湿地周辺では白から赤紫色まで多様な花色です。逆にキクザキイチゲやミスミソウなどは全国的に花色は多様ですが、中池見湿地では白色のものしかみられません。このような地域差は遺伝子の違いによって引き起こされると考えられ、それぞれの地域に固有な遺伝子を持った生物が存在していることは生物多様性を保全する上でとても大事な要素です。本会が伊吹山の保全に取り組むうえで、こういった視点を大切にしていきたいと思います。

 中池見湿地では、北陸新幹線がこの湿地のすぐ近くを通ることになり、水源の山のひとつ深山(みやま)の下をトンネルが通過したために、湿地の水が激減しました。現在修復のための手立てがとられていますが、完全に回復したわけではありません。こわれやすい湿地の環境と人とのかかわりなど、伊吹山を愛する本会にも大きな学習になると思います。

お気軽にご参加ください。米原駅からマイクロバスで移動します。

2025年6月1日(日)

集合と解散 9時 JR米原駅東口

(JR利用の参考例)※時刻表の変更もあります。参加者各自で調べてください。

◆京都方面から 京都駅8:00発ー(新快速)ー米原駅8:56着

◆名古屋方面から 名古屋駅7:32発ー(特別快速)ー岐阜駅7:56発ー米原駅8:44着

行程 9時10分JR米原駅東口発⇒(マイクロバス 北陸自動車道約40分 敦賀IC)⇒中池見湿地 藤が丘駐車場⇒湿地観察⇒(マイクロバス)⇒米原駅東口着16時頃

体力レベル 初歩程度

持ち物 弁当 飲み物 雨具(レインウェア・傘)はきなれた滑りにくい靴 虫よけ UV

禁止 喫煙はできません ペットの入場は禁止です  靴の裏底の泥は落としておいてください

傷害保険 会としてレクリェーション保険に加入しています(死亡入院通院に対応)

参加費 会員500円 一般1000円  マイクロバス代2000円

雨天時の判断 小雨決行ですが 荒天が予想されるときは前日17時までに「実施・中止」のメッセージをお送りします

定員 マイクロバス利用のため定員20名になりましたら募集を締め切ります

またキャンセルされる場合には必ずご連絡ください(キャンセル料などは不要です)

担当者 山下吉和(090-9099ー4822)



    必須お名前



    必須会員



    必須市町村名



    必須事前連絡電話



    必須事前Eメール



    必須当日連絡可能な携帯電話



    必須参加者以外の緊急連絡電話



    必須移動方法



    必須同伴者



    任意コメント